住宅ローンを組んでいると、「変動金利が上がるかも」というニュースを見るたびに、なんとなく胸がざわつきますよね。
借入額は数千万円レベル。ちょっと金利が動くだけで、将来払う総額がドンと増えそうで、「これ、本当に大丈夫なんだろうか…」と不安になるのはごく自然なことです。
でも、ここで一度落ち着いて、
「変えられないもの」よりも「自分でコントロールできるお金」に目を向けてみませんか?
この記事では、
- 変動金利が0.1%上がると、実際どれくらい支払いが増えるのか
- 守りの手段として何をすべきか(リボ払いの徹底削減)
- 攻めの手段として何が考えられるか(繰上げ返済と投資)
を、できるだけわかりやすくお話ししていきます。
変動金利が0.1%上がると、支払いはいくら増える?
まずは、感覚をつかむために具体的な数字を見てみましょう。
前提条件:
- 借入額:3,000万円
- 返済期間:35年(420か月)
- 元利均等返済
- 金利:1.0% → 1.1%に上昇した場合(あくまで一例の概算)
この条件でざっくり計算すると、
- 金利1.0%のときの毎月返済額:およそ 8.4万円前後
- 金利1.1%のときの毎月返済額:およそ 8.6万円前後
差額は、
毎月あたり約1,500円前後の増加になります。
35年間(420か月)続くとすると、
- 総支払額の増加はおよそ 60万〜70万円程度(概算)
となります。
もちろん、実際のローン商品や金利の見直しタイミング、優遇金利などで数字は変わりますが、
「0.1%上がると、数十万円単位で総額が増える」というイメージは持っておいてよいと思います。
これを見て、
「やっぱり怖い…」と思うか、
「思ったよりは…?」と思うかは人それぞれですが、
いずれにせよ
“不安だけが先行している状態” からは一歩前進 です。
固定金利が選びづらい理由
「そんなに増えるなら、最初から固定金利にしておけばよかったのでは?」
と思うかもしれません。
ただ、固定金利には、
- 将来の金利上昇リスクを、貸す側(銀行)が負う
- その代わり、最初から金利が高めに設定されている
という特徴があります。
つまり、
「安心料」を先払いしているイメージです。
その結果、
- 変動金利:1%前後
- 固定金利:その数倍近い水準
ということも珍しくありません。
この差を見ると、「さすがに固定は高すぎるな…」と感じて、変動を選んだ人も多いはずです。
でも、それはそれで立派な判断です。
「リスクを取ってでも低い金利を選んだ」という、あなたなりの意思決定がそこにはあります。
だからこそ、
決めたあとに「変動金利が上がったらどうしよう…」とだけ悩み続けるのは、ちょっともったいない。
ここからは、
“変えられない金利の動き” ではなく、“自分で変えられるお金の使い方” にフォーカスしていきましょう。
守りの一手:まずは「リボ払い」を徹底的になくす
個人的に、真っ先に見直してほしいのが リボ払い です。
リボ払いの金利は住宅ローンの「15倍」レベル
- 住宅ローン金利:たとえば 1%
- リボ払いの金利:おおよそ 15%前後
なんと、15倍です。
具体的にイメージしてみましょう。
- 3,000万円の住宅ローンを金利1%で借りている場合→ 年間の利息はざっくり 30万円
- 一方で、リボ払いで200万円を金利15%で借りている場合→ 年間の利息は 30万円
つまり、
「3,000万円の住宅ローン」と「200万円のリボ払い」が、利息だけ見れば同じくらいの負担になるわけです。
それなのに、
「住宅ローンの返済が大変でさ…」
と言いながら、
その裏で何気なくリボ払いを続けている
という人、実はかなり多いです。
私の周りにも、そういう人がいます。
これは正直、
“変えられる部分を無視してしまっている状態” です。
守りの鉄則
- 真っ先にリボ払いを完済する
- その後は「リボにしないと買えないものは買わない」と決める
これだけで、
- 毎月の「よくわからない手数料」が消え
- じわじわとお金が貯まる体質に変わっていきます
変動金利の0.1%を心配する前に、
15%の金利を払い続けていないか?
ここをチェックすることが、何よりも優先度の高い「守り」です。
攻めの一手①:繰上げ返済という「確実なリターン」
次に考えたいのが、繰上げ返済です。
繰上げ返済には、
- 借入期間を短くできる
- 総支払額(利息)を減らせる
- 「確実なリターン」がある
というメリットがあります。
たとえば、金利1%の住宅ローンを繰上げ返済するということは、
- 年1%の利回りで確実に得をしている
のと同じです。
投資のように値動きで損をすることもなく、
「絶対にマイナスにならない投資」 と考えることもできます。
「金利が上がるのが怖い…」という気持ちが強い人ほど、
繰上げ返済は心理的な安心感も含めて、大きな意味を持ちます。
攻めの一手②:投資で「金利上昇の恩恵」を取りにいく
一方で、もう少し攻めた考え方もあります。
住宅ローンは、他の借り方に比べて 圧倒的に金利が低い
という特徴があります。
この「安いお金」をうまく活用して、
- 繰上げ返済はあえて急がず
- リボ払い削減で浮いたお金を投資に回す
という戦略も考えられます。
金利上昇で恩恵を受ける分野に投資する
金利が上がると、得をする業界もあります。代表的なのは、
- 銀行業
- 保険業
です。
銀行は、貸出金利が上がることで利ざやが拡大しやすく、
保険会社も運用利回りの改善が期待できます。
変動金利の上昇が気になるなら、
「その上昇で得をする側に、少しだけ回っておく」
という発想もアリです。
ただし、個別株はどうしてもリスクが高くなりがちなので、
- まずは インデックス投資(市場全体に分散投資する投資信託など)から始める
- その中で金融セクター比率が高いものを選ぶ、というのも一案
といった形で、リスクを抑えながら取り組むのが無難だと思います。
繰上げ返済か投資か?答えは「どちらもアリ」
よくある悩みが、
「繰上げ返済と投資、どっちが正解ですか?」
というものですが、
どちらか一方に決める必要はありません。
- 半分は繰上げ返済に回す
- 半分は投資に回す
という ハイブリッド戦略 も、とても現実的でバランスの良い選択です。
- リスクを取りすぎず
- でも、将来の資産形成もあきらめない
そんな中庸の道も、十分に「正解のひとつ」です。
最終的には、
- どれくらいリスクを取れるか(リスク許容度)
- 金利上昇に対する不安の強さ
- 投資経験の有無
といった要素で、自分なりの配分を決めていくのが良いと思います。
まとめ:変えられない金利より、「変えられるお金の動き」に集中しよう
ここまでのポイントを整理すると、
- 変動金利が0.1%上がると、総額で数十万円レベルの負担増になることもある
- でも、固定金利はそもそも高く、変動を選んだのはあなたの意思決定の結果
- だからこそ、「金利そのもの」よりも「自分で変えられるお金の使い方」に目を向けるべき
- 守りの第一歩は、リボ払いを徹底的になくすこと
- 攻めの手段として、繰上げ返済(確実なリターン) と 投資(不確実だがリターンの可能性大) がある
- 繰上げか投資かは、どちらか一方でなく「半々」も十分アリ
いちばん大事なのは、
変えられないもの(変動金利のニュース)でくよくよするより、
変えられるもの(リボ払い・支出・投資の仕方)に頭を使うこと。
まずは、
「リボ払いをやめる」 という、今日からでもできる一歩から始めてみてください。
そこから少しずつ、
「お金に振り回される側」から「お金をコントロールする側」へと、
ポジションを移していけるはずです。

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