転職を考えるときって、「やりたいことがない」「ワークライフバランスを大事にしたいはずなのに、結局お金や知名度で迷う」といったモヤモヤがつきものですよね。
頭では「無理して働きたくない」と思っているのに、求人票を見ると年収や有名企業のロゴに心が揺れる――その結果、望まない働き方を選んでしまう。
そんなジレンマから抜け出すヒントをくれたのが、いくつかの本でした。
この記事では、
- 『転職の思考法』で知った「to do型」と「to be型」
- 『DIE WITH ZERO』で語られる「お金の誘惑」と余白時間の大切さ
- 『仕事の辞め方』に出てくる、お金への執着に対する一言
この3つのエッセンスをまとめて、「自分が本当に望む働き方」に立ち返るための考え方を整理していきます。
「やりたいことがない」のは、実はごく普通のこと
to do型とto be型という2つのタイプ
『転職の思考法』では、人のキャリアの考え方を大きく2つに分けています。
- to do型:「これがやりたい!」というやりたいことベースで動くタイプ
- to be型:「どんな状態でありたいか」「どんな生活を送りたいか」を重視するタイプ
本の中では、特殊な1割程度の人を除き、ほとんどの人はto be型だと紹介されています。
つまり、「これがどうしてもやりたい!」と胸を張って言える人は、むしろ少数派なんです。
ほとんどの人は「環境」が幸せを決める
to be型の人にとって大事なのは、「何をするか」よりも「どんな環境に身を置くか」です。
- どれくらいの残業時間なら心地よいか
- どんな人たちと働きたいか
- どれくらいの裁量や責任がちょうどいいか
- 平日の夜や休日に、どれくらい自分の時間がほしいか
こういった「状態」が自分にフィットしていないと、どんなに有名な会社でも、どんなに給料が高くても、じわじわとしんどくなっていきます。
本でも、「やはり自分にとってちょうどいい環境にいれないと、幸せな生活を実現するのは不可能」というメッセージが繰り返し語られています。
「どうしてもやりたいことがあるわけではない」のに、プレッシャーの強い環境に飛び込んでしまうと、to do型のように「辛くても楽しい」とは感じにくいんですよね。
「仕事で何をやりたい?」に答えられなくて当たり前
面接でよく聞かれる「あなたは仕事で何をやりたいですか?」という質問。
to be型の人にとって、これはかなり難問です。
でも、『転職の思考法』の考え方に立てば、to be型なのだから、仕事で何をやりたいかを聞かれても思いつかなくて当たり前なんです。
むしろ、
- どんな働き方なら自分は機嫌よく続けられるか
- どんな状態なら、家族や自分の時間も大事にできるか
こうした「ありたい状態」を言語化していくことの方が、to be型にとっては本質的です。
自分がどちらのタイプかを認識しておくことで、「やりたいことがない自分はダメだ」という無駄な自己否定を減らせますし、仕事選びのミスマッチも防ぎやすくなります。
「お金の誘惑」に負けると、余白のない人生になる
『DIE WITH ZERO』が教えてくれたこと
『DIE WITH ZERO』では、人生の目的を「お金を最大化すること」ではなく、「人生の経験を最大化すること」と捉えています。
その中で繰り返し出てくるのが、「金の誘惑に負けないことが大事」というメッセージです。
給料が高い仕事ほど、責任も重く、拘束時間も長くなりがちです。
その結果、
- 望まない長時間労働を強いられる
- 平日の夜も休日も、疲れて何もできない
- 「いつかやろう」と思っていたことを先送りし続ける
こんなふうに、余白のない人生になってしまうリスクがあります。
余白時間を「贅沢」として扱う
『DIE WITH ZERO』の考え方を転職に当てはめると、 「本当に自分が臨む働き方を得るためには、金を重視せずに、余白時間を重視することが大事」という結論に行き着きます。
- 家族との時間
- 趣味や学びの時間
- ただぼーっとする時間
こうした「お金にならない時間」こそ、人生の満足度を大きく左右します。
にもかかわらず、転職の場面ではつい「年収いくらアップするか」に目が行きがちですよね。
もちろん、お金は大事です。
ただ、「お金のために、人生の余白を全部差し出してしまっていないか?」という問いは、常に持っておきたいところです。
「お金に執着するとそういう人生になるんだよな」
心に刺さる一言
『仕事の辞め方』には、仕事がつらそうな鈴木おさみさんに対して、妻の大島美幸さんが放った一言が出てきます。
「お金に執着するとそういう人生になるんだよな。」
この言葉は、かなり本質を突いています。
お金に執着すると、望まない生き方を選びやすくなるんですよね。
- 本当はもう少しゆるく働きたいのに、年収のために激務を続ける
- 本当は別の仕事に興味があるのに、安定収入を手放せず動けない
こうして、「お金」を最優先にすると、気づけば自分の望みとは違う方向に進んでしまいます。
お金だけで仕事を選ばないという前提
もちろん、人によっては「お金が何よりのモチベーションになるタイプ」もいます。
そういう人にとっては、高年収を追いかけること自体が、人生の満足度につながるでしょう。
でも、もしあなたが、
- 給料が上がっても、そこまでテンションが上がらない
- それよりも、心身の余裕や人間関係のほうが気になる
というタイプなら、お金だけで仕事を選ぶべきではないはずです。
「自分はよほどお金でモチベーションが上がるタイプなのか?」
ここを一度、正直に見つめてみると、転職の軸がかなりクリアになります。
迷ったときに立ち返る「3つの問い」
ここまでの内容を、転職で迷ったときに見直せるように、シンプルな問いにまとめてみます。
- 自分はto do型か、to be型か?
- 「何をやりたいか」より「どうありたいか」がしっくりくるなら、あなたはto be型。
- to be型なら、「やりたいことがない」のは普通だと受け入れてOK。
- この転職で、余白時間は増えるか、減るか?
- 年収アップと引き換えに、心の余裕や自由時間を失わないか。
- 『DIE WITH ZERO』の視点で、「経験」と「時間」の価値も一緒に考える。
- 自分は本当に、お金でモチベーションが上がるタイプか?
- そうでないなら、「お金に執着するとそういう人生になる」という言葉を思い出す。
- 給料だけで決めず、「ちょうどいい環境」を最優先にする。
おわりに:自分の「ちょうどいい」を裏切らない
転職活動をしていると、どうしても外側の条件――年収、企業名、世間体――に心を揺さぶられます。 でも、この記事で紹介した本たちは、「最後に責任を取るのは、自分の人生を生きる自分自身だ」という当たり前のことを、静かに思い出させてくれます。
- 自分はto be型で、環境が何より大事だということ
- お金の誘惑に負けると、余白のない人生になってしまうこと
- お金に執着しすぎると、望まない生き方を選んでしまうこと
転職で迷ったとき、これらの考え方を一度見直してみると、 「本当はどんな働き方を望んでいたんだっけ?」という、自分の原点に戻ってこられます。
完璧な答えが見つからなくても大丈夫です。
自分の「ちょうどいい」を裏切らないこと。
それを軸にして選んだ仕事なら、きっと今より少し、呼吸しやすい毎日になるはずです。

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